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メトホルミンは糖尿病治療に広く使われている薬ですが,食後血糖値を下げることを目的としたものではなく,適量を長期間服用していれば,比較的 安全・穏やかにHbA1cを下げる薬です.

登場してから60年,この薬効についてはこれまでの実績で確立しています.メトホルミンとは 本来こういう薬です.
ただ この記事に紹介したように(及び これを含めて6本の連載で);
『メトホルミンを食前の特定の時間に服用すると,のまない場合に比べて食後血糖値の上昇が抑制されるのではないか』という医学論文が最近発表されたので,当該論文を紹介し,ついでに ぞるばが体を張って実験した結果を報告しました.で,この記事は上記連載記事の番外おまけ編なのです.
この記事で
メトホルミンは 食後又は睡眠前に服用するように指示されることが多いが,むしろ食前に服用したほうが いささかでも食後血糖値が穏やかになる
と書きました.実際 袋ラーメンをまるまる1袋食べるという実験までしたところ;


食後2~3時間の血糖値は,メトホルミンを事前服用しない場合に比べて 割合速やかに下がってくれました.
ただし,この実験は 炭水化物63.6gを1食で食べるという ぞるばにとっては無謀なものでした.

もちろん普段の私は こういうものには手を出しません.
そこで 実験に使ったメトホルミンが少し残っていたので,もう少し 現実的なケースで追試を行ってみました.
実験に用いたのはこれです.

このヌードル2袋の成分はこの通りで;

別館の『先食べ効果の実験』などでも試験食として よく利用しています.

メトホルミンを食前2時間,食前1時間,及び 食直前にのんで,このマグヌードル2袋を10分間かけて食べた結果がこちらです.

まあ ほぼ マルちゃん正麺と似たような傾向ですね.
SMBGの測定誤差や 空腹時血糖値のバラツキなどを勘案すれば,すばらしい効果があるとまでは言えません.どうも 私のインクレチンは,この程度の炭水化物量では やる気を出してくれないのでしょうか.
しかし どちらでもいいのなら,やはりメトホルミンを食前にのんでおいた方が いささかでも 気休めにはなりそうです.
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