第67回日本糖尿病学会の抄録より

5/17から開催される 第67回日本糖尿病学会 年次学術集会の 講演・発表 抄録が閲覧可能になっています.

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前回記事でも述べた通り,今学会は 糖尿病基礎研究にかかるシンポジウムが多数行われます. そのあおりをくって,プログラムを見る限りでは,食事療法については 相対的に比重が軽くなっているようです.

食事療法にFocusしたシンポジウムはこの2本のみです.

5本の講演が行われますが,食事療法のガイドラインというよりは,そもそも Precision Nutritionはどうあるべきかという基礎レベルの視点のものですね.

低カロリー食は 健康寿命を延長し長寿に効果があるということでしょうね.

また 単発でこういう講演もあります;

タイトルを見ると『腸内環境から見て 高糖質の食事がいいのだ』という提案だと誤解しそうですが,抄録を見るとその逆でした.

また教育講演では;

が行われます.

以上を見ると,本年秋に予定されている『糖尿病診療ガイドライン 2024』で どういう路線を打ち出すのかが あまり見えてきませんね.もう原稿はほぼ確定しているはずなのですが.

また 3月25日に公開された『健康食スタートブック』も演題にはとりあげないようです.(教育講演では言及するでしょうが).

なお今回は 会長特別企画1で ジョスリン糖尿病センターの重鎮 Ronald Kahn博士の講演があります.前回(第64回)の登壇から まだ3年しか経っていないので,再登場とはちょっと驚きです.

博士の今回の講演テーマは;

すべてはインスリン抵抗性なのだ,それ以外にはない,という前回講演とほぼ同じ内容と思われます.

たしかにジョスリン糖尿病センターの重鎮にこう説かれると 誰も異論は唱えられないでしょうね.
博士の視点からすれば,痩せ型日本人の糖尿病は 何かの間違いか,非常に例外的な事象と映っているのかもしれません.実際 欧米では 『肥満=『糖尿病』=『インスリン抵抗性』これしか存在しないのですから無理からぬところでしょう.

想像なのですが,日本人の研究者が,インスリン分泌不全のみが特徴で インスリン抵抗性皆無の 日本人糖尿病患者について 報告しようとしても,欧米の医学誌では Reject(拒絶)されてしまうのではないでしょうか. 『なんだ,この論文原稿は? 糖尿病=インスリン抵抗性 という基本知識すら理解していない無知な奴が書いたのかな』などとね.

一応 今回のこのシンポジウムでも;

欧米の糖尿病と 東アジアの糖尿病とでは,遺伝的にも 典型的病態をみても かなり異なるのだよという報告はされるようですが,さて それがKahn博士の記憶に残るでしょうか.

コメント

  1. highbloodglucose より:

    >低カロリー食は 健康寿命を延長し長寿に効果がある

    カロリー制限することでインスリン、IGF-1シグナルが減弱して、mTOR活性が抑制されることが重要だと言われていますね。つまりは代謝を抑制することがキーなのだと思います。

    ところが、順天堂大の研究では、痩せた若い女性はエネルギー摂取量が少なく低代謝状態になっているので、耐糖能異常が多くなっていると報告されています。したがって、しっかり食べてしっかり運動して代謝を上げることが重要であると結論づけられていたと思います。

    この矛盾をどう考えればいいんでしょうね?

    また、「カロリー制限」というのは、なにに対してどれくらいの制限のことを指すのでしょう?
    わたしは現在BMI 19台後半なので、今のカロリー摂取量より低くしてしまうと体重がさらに落ちると思います。
    それとも、低カロリー食を続けていくうちに代謝がどんどん下がるので、低カロリーでも痩せ続けるわけじゃなく、体重は維持されるのでしょうか。そして、その状態が健康寿命の延長に寄与するのでしょうか。

    >すべてはインスリン抵抗性なのだ,それ以外にはない

    以前、わたしのブログに書いたことがあるように、ある意味ではその通りだとは思うんですよ。
    つまり、自分のインスリン分泌能を超えるインスリン抵抗性が生じたときに糖尿病を発症するという、そのメカニズム自体は同じ、と言えるのではないでしょうか。

    分泌能が高ければ、インスリン抵抗性がかなり大きくなるまでは糖尿病を発症しない。一方、分泌能が低ければ、少しでも抵抗性が生じればあっという間に糖尿病になってしまう。
    インスリン分泌能が低い人でも、インスリン抵抗性が全く生じなければ糖尿病にはならない。ただし、どんなに気をつけていても加齢によって生理的に抵抗性が生じるだろうし、インスリン分泌能はますます低下していくので、いずれは糖尿病を発症する可能性が高いと思います。

    インスリン抵抗性が糖尿病発症の根幹だ、と言うこと自体は反対しないけれども、高インスリン血症になる肥満型と、高インスリン血症になる前に糖尿病になってしまう痩せ型を、血糖コントロールの仕方や治療法まで一緒くたに論じるのはどうなんでしょうね。

    • しらねのぞるば より:

      >この矛盾

      低カロリー食による寿命延長は Sirtuinで 説明されているのでしたね. ただこれにも個人差があるのではないでしょうか? Sirtuinが容易に発現しやすい人と,そうでない人がいるのだと.S45-3の講演では そのあたりの解説が行われるようです.ただ抄録を見たところ,さっぱり???でしたが. ニコチンアミドモノヌクレオチド? 何それ?でした.

      >そのメカニズム自体は同じ

      私は メカニズムそのものが違うんじゃないかと考えています.
      このブログを始めた頃から ずっと感じているのですが,痩せ型の場合はインスリン感受性の低下であって,それは肥満によるインスリン抵抗性とは異なる機構ではないかという考えです. インスリンドバドバの環境と,ほとんど検出限界すれすれのインスリン濃度という環境とでは,同じ機構が働くとは思えません. 共通しているのはインスリンの効き目が悪くなった,というだけなのですから.
      この記事の2番目の図のように;

      https://shiranenozorba.com/2019_05_14_typical-japanese-dm/

      日本人と欧米人とでは,そもそも出発点が異なり,たしかに白人と同じコースをたどって肥満型インスリン抵抗性になる人もいますが,これとは別機構で インスリン感受性を喪失して AhlqvistのSIDDに至る人がいるのではないでしょうか.

      実際にも;

      https://shiranenozorba.com/2019_05_12_lean-dm/

      痩せ型の人は,糖尿病初期の代償性インスリン分泌増加が見られず,ただ一方的に分泌能が低下していきます.
      (余談ですが,この記事のKahn博士は,ジョスリンのRonald Kahn博士とは別人なのですね. 今気づきました)

      つまり,日本人でも 欧米型インスリン分泌特性を示す人と,まったく異なる特性を示す人がいます.

      https://shiranenozorba.com/2019_07_08_ogtt-dual-quick-index-ja-us/

      この糖負荷試験データを クラスター分類してみようと,いませっせと Pythonプログラムをカキカキしているのですが,どうも思うように動いてくれませんw

      • highbloodglucose より:

        >ニコチンアミドモノヌクレオチド? 何それ?

        話題のサプリ、NMNですね。
        S45-1の演者である今井 眞一郎氏イチオシの物質です。今井氏の一般向けネット記事がよく出てます。
        サーチュインとNMN(NAD+)については、グルカゴンとの絡みで調べたことがあります。
        https://ameblo.jp/highbloodglucosediary/entry-12528927032.html

        2019年9月の記事なので、これ以降に新たな情報が出ているかもしれません。
        ちなみに、記事中に「詳しくは書かないが、きちんと調べた結果なので」と書いているのは、実は名大の林教授にメールで質問したんですw とても丁寧な回答をいただき、嬉しかったです。

        ナイアシンをサプリとして摂取している人は多いようですが(特にLDLコレステロール対策として)、果たしてそれは健康に有益なのかどうか?
        糖質制限をしている人はおそらくたんぱく質を多く摂取しているでしょうから、そうするとグルカゴン分泌が盛んで、ニコチンアミド(ナイアシン)をどんどんメチル化してくれるので、サーチュイン阻害作用は減弱している可能性はあるかもしれませんね。

        >痩せ型の場合はインスリン感受性の低下であって,それは肥満によるインスリン抵抗性とは異なる機構ではないか

        ここが、以前から理解できないところなのです。インスリン感受性と抵抗性は、同じ軸上にあるメカニズムじゃないですか? 「インスリン抵抗性が最低レベル=感受性が最大レベル」ということであって、その軸上のどの辺りに自分が位置しているか?だけの話ではないかと。

        インスリン作用をアクセルとブレーキで考えたときに、アクセルは1つだけ、つまり、β細胞からのインスリン分泌だけです。一方、ブレーキはたくさん存在していると思います。インスリンが受容体に結合してから作用を発揮するまでの、細胞内シグナル伝達経路のいろんなステップにブレーキが存在すると思います。
        インスリン抵抗性が大きいというのは、これらのブレーキ(たち)が目一杯効いている状態です。インスリンが受容体に結合しても、途中でブレーキがかかってキャンセルされている状態。
        健常者であっても、ある程度は常にブレーキを踏み続けていて、しかしブレーキの作用よりもアクセルの踏み込みの方が強いので、グイグイ前に進む(インスリンが効率よく作用する)。
        糖尿病患者はブレーキの作用の方がアクセルの作用より大きくなっているため、ゆっくりしか前に進まない(インスリン作用が弱くなる)。

        普段からどれくらいブレーキを踏んでいるか?(インスリン抵抗性のベースライン)は個人差が大きくて、欧米人は日本人に比べると普段からブレーキを踏む力が強く、その分、アクセルを踏む力も強い。しかし、日本人はブレーキを踏む力が弱い(特に弱い人は「インスリンスーパーセンシティブ」)けれど、アクセルを踏む力も弱い。

        全くブレーキをかけていなくても、アクセルを踏む力が極端に弱くなればゆっくりしか前進できなくなるでしょう。ただ、そういう故障の仕方よりは、ブレーキを踏む力が少しずつ大きくなってきてアクセルの力を上回ってしまう、という故障の仕方が大半じゃないかなと思うのです。

        アクセルを踏み込む力を鍛えることは、現時点では不可能とされています。
        ブレーキを踏み込む力を緩めることは、アクセルに比べれば簡単です。
        アクセルを踏む力が強いのに、たくさん存在するブレーキの全てを強く踏みすぎている人の場合、いくつかのブレーキを緩めることができれば、アクセルがよく効くようになります。
        一方、アクセルを踏む力が弱い場合、少しでも強くブレーキを踏んでしまうと、途端に前進する力を失ってしまう。が、この微妙なブレーキの力加減を元に戻すのはちょっと難しい。

        …というたとえ話を考えてみたのですが、余計に分かりにくいでしょうかw

        「糖尿病発症の原因は、全て(最終的にアクセルの力を上回る)ブレーキの踏みすぎ、効きすぎである」
        と考えるか、
        「糖尿病発症の原因は、ブレーキ踏みすぎの影響が大きい場合と、アクセルを踏む力が弱いことの影響が大きい場合がある」
        と考えるかの違いですかね?
        アクセルの踏みが弱くてもブレーキを踏まなければ問題なく前進するのだから、全てブレーキの問題である、という主張は間違いとは言えないと思うのです。
        ただし、簡単に改善が可能かどうかは、アクセルを踏む力に依存している気がします。

        • しらねのぞるば より:

          >ナイアシンをサプリとして摂取

          これも「コラーゲンでお肌プリプリ」と同種の話かと思ったら,NMNは脳関門を通過できるとされているようですね. しかし,サプリとして摂取して胃酸や消化液では分解されないのでしょうか.

          >インスリン感受性と抵抗性は、同じ軸上にあるメカニズム

          そう,そもそもそこで意見が分かれているのです.たしかに HOMAの計算では インスリン感受性の逆数をインスリン抵抗性指標としています.

          しかし 『痩せ型では 肥満型のインスリン抵抗性と同じ機序なのだが,ただその程度がインスリン分泌能より相対的に強いだけ』と とらえると,肥満型では 減量や投薬でいとも簡単にインスリン抵抗性が解消されて,驚くほど高いHbA1cであっても速やかに低下,どうかするとほとんど正常レベルにまで低下するのに対して,一般に痩せ型の場合は これほどあざやかに低下することは少ないでしょう. ビグアナイドやピオグリタゾンが肥満型糖尿病に効果が見られるのであれば,痩せ型の場合にはそれら薬剤が,肥満型の場合を更に上回る著効を示すはずだと思うのです.

          しかし,この痩せ型と肥満型の違い,言い換えれば欧米コーカソイド型と東アジア人型の違いは,今回のシンポジウム14で,どこまで徹底して議論されるのか 大いに興味があります.

          • highbloodglucose より:

            >サプリとして摂取して胃酸や消化液では分解

            どうなんでしょうね?
            経口投与で血中濃度が上昇することは確認されているようです。
            ナイアシンはビタミンとして食物から摂取しているわけですし、NMNも同じなのかも。

            >肥満型では 減量や投薬でいとも簡単にインスリン抵抗性が解消されて,驚くほど高いHbA1cであっても速やかに低下,どうかするとほとんど正常レベルにまで低下するのに対して,一般に痩せ型の場合は これほどあざやかに低下することは少ない

            これはやはり、アクセルを踏む力の違いが大きいのではないかと思います。

            >ビグアナイドやピオグリタゾンが肥満型糖尿病に効果が見られるのであれば,痩せ型の場合にはそれら薬剤が,肥満型の場合を更に上回る著効を示すはず

            そうかもしれませんし、そうではないかもしれないと思います。

            たとえば、インスリンが作用を発揮するまでのシグナル経路上に、A〜Hまでの8つの異なるブレーキが存在するとします。
            肥満型でインスリン抵抗性がとても大きい状況というのは、A〜Hの全てのブレーキを目一杯踏み込んでいる状態だとします。そして、ビグアナイドやピオグリタゾンは、このうちA, B, D, Gのブレーキを緩める作用があるとします。肥満型はアクセルを踏む力がとても強いので、この4つのブレーキを解除すればアクセルが効いて前進し始めます。
            一方、痩せ型では、C, Hのブレーキを踏みすぎて、アクセルが効かなくなってしまうことが多いとします。アクセルを踏む力が弱いので、2つのブレーキを踏みすぎるだけで止まってしまうのです。しかし、ビグアナイドやピオグリタゾンは、C, Hを緩める作用がない(弱い)とすると、痩せ型にはあまり効かないということになると思います。

            単なる思考実験なので、実際のところはどうなっているのか分からないですけどね。

          • しらねのぞるば より:

            >インスリンが作用を発揮するまでのシグナル経路

            うろ覚えですが,たしかインスリン受容体にインスリンが到達した後のシーケンスは,筋肉・肝臓・脂肪細胞 それぞれに異なっていたような.

            今回の Kahn博士の講演では それらをみっちりと解説してくれるようです. ただ痩せ型の場合には,そもそもインスリン分泌がかぼそいので,容易にグルカゴンに圧倒されてしまい,これが見かけ上の『インスリン抵抗性』と映るのでは? 食事直後に一応インスリン分泌を増やすものの,すぐに飽和してしまう. そして食直後は減少していたグルカゴンが再び食前値に戻ってきたら もはや血糖値の上昇を抑えこめなくなっていて,血糖値はじわじわと上昇していく.それでも 全身の血中インスリン濃度は低くても,β細胞の近くのα細胞にはインスリンのパラクライン分泌で抑えられる,だから痩せ型の人にDPP-4iは比較的よく効くが,もともとインスリンじゃぶじゃぶの肥満型では,DPP-4iで多少インスリンを増やしても ほとんど誤差程度である.と,こういう考えはどうでしょう.

            しかし,この記事 本文よりもコメントの方が10倍のボリュームになりましたねw 関連文献など調べて これだけでシリーズ記事にできそう. 『インスリン抵抗性 巌流島 その1』

  2. highbloodglucose より:

    絡んでしまってスミマセン(汗) 巌流島w いや、決闘をするつもりはないです〜w
    コメントのスレッドが伸びすぎたのか、「返信」ボタンが出なくなってしまいました。
    なので、新しくコメントしますね。←もういいって?w

    シグナル経路は、共通の部分もあるし、細胞種によって異なる部分もあるんでしょうね。筋肉ではインスリン抵抗性が生じているのに脂肪細胞では生じていない、なんていうこともあるようです。
    以前、2017年実験医学増刊号「糖尿病研究の”いま”と治療の”これから”」の「インスリン作用の基本メカニズムと最新の研究動向」という項を話題にしたことがありますね。肝臓の門脈側と中心静脈側ではIRS1の発現量に違いがあり、これが「選択的インスリン抵抗性」のメカニズムではないか、というものです。肝臓というひとつの臓器の中でも、このような違いがあるのは驚きですよね。

    シグナリングパスウェイのマップを眺めるのは楽しいです。
    https://www.cellsignal.jp/pathways/insulin-receptor-signaling-pathway

    きれいな模式図ですが、細胞によって細部が違うだろうし、まだまだ未知の経路があると思います。細胞間質液のpHや、膜電位、各因子の細胞内での局在などなど、いろんな要素が影響するんでしょうね。

    わたしが業界にいたころは、Ras→Raf→MAPK (Erk1/2)経路が花形でした。
    他には、1992年のCell誌に、二重薬剤耐性遺伝子システムを利用して、インターフェロンのシグナル経路としてTyk2を同定した論文が出たんですよ。Tyk2は今で言うJAKファミリーで、サイトカインのJAK-STAT経路が次々に明らかになっていったのでした。
    インスリンのシグナル伝達経路と言えば、春日雅人・門脇孝の両氏ですね。
    こんな業界にいたから、ナットウキナーゼはてっきりリン酸化酵素だと思っていたのでしたw

    >見かけ上の『インスリン抵抗性』

    なるほど、インスリン拮抗ホルモンのせいで、インスリンが効いていないように見えるということですね。これはグルカゴンを正確に測定することで、何か分かってくるかもしれませんね。
    そのためにも、もっとサンドイッチ法(もしくはLC-MS/MS)によるデータを蓄積してほしいですね。
    特に、肉だけを食べても血糖値が上がってしまうわたしなんてグルカゴンがバンバン出てるんじゃないかと思うので、いいサンプルとして研究対象にしてほしいな〜(さて、今のわたしには、ジャヌビアはちゃんと効いてくれてるんだろうか…?)

    • しらねのぞるば より:

      学生時代,量子力学の講義で 黒板いっぱいに書かれた数式を眺めて,

      「この対称性が美しい...」

      とつぶやいた隣の奴を ドツいたろか,と思いましたが;

      > きれいな模式図

      うぅぅ,きっと今晩 蜘蛛の巣にからめとられた夢にうなされると思います.

      私は ずっとインスリン抵抗性は 自分には無縁だと思っていたので,文献やシンポジウムにこの言葉があれば スキップしてきたのですが,いい機会なので,Kahn博士が紹介するであろう最新の文献なども読んで,インスリン抵抗性を考えてみたいと思います. シリーズ記事の題名は『しみじみ味わう インスリン抵抗性』と決めましたw