糖尿病の「塗り薬」1

糖尿病で 大きな病院に通院している人ならば,『糖尿病内科』ではなくて『内分泌内科』という診療科にかかっている人もいるでしょう.

内分泌とは

『内分泌』とは,器官から分泌されるホルモンが血管を通して全身に循環することを言います. インスリンもホルモンであり,糖尿病はインスリンの分泌不足 又は 作用不足から起こる病気ですから,『内分泌内科』で診察しましょう,というわけです.

『内分泌』があるということは,『外分泌』もあるはずです.
その通りで『外分泌』とは,汗,涙,鼻水,唾液のように【体外に】分泌されることを指します.

ここで 唾液が外分泌物に分類されていることにご注目ください. 唾液は口の中に分泌されますが,これは「体の外」なのです.
さらに言えば,口から肛門までの消化管の内面は,からだの中にあっても,生物学的には皮膚と同じで「体の表面」すなわち体外なのです.

ですから,胃液や膵液などの消化液は,唾液と同様に「外分泌物」です.

糖尿病の塗り薬

薬は,その投与形態によって3種に分類されます.

  • 注射薬
  • 内服薬
  • 外用薬

注射薬は,インスリンや GLP-1受容体作動薬でおなじみですね. それ以外のほとんどの糖尿病薬は内服薬,つまり「のみ薬」です.そして 外用薬とは「塗り薬」であり,肩こりのメンソール液や,傷口に塗る軟膏などがあります.

(C) tomosuta さん

『糖尿病に塗り薬なんてあるのか?』

とお思いでしょうね.ところがあるのです.
もっともこれは ぞるばだけが唱えている説なので,病院に問い合わせたりしないでくださいw

この記事で;

患者がメトホルミンを服用しても,十二指腸・小腸で吸収されて肝臓に到達するのは その半分くらいであり,残りは吸収されないことを示しました. で,吸収されなかったメトホルミンは,そのままウ●チになって出ていくのかと思いきや,腸管の表面(★)に留まってだんだん蓄積されていくのです(血中濃度の30~300倍にもなります).

(★) 厳密には腸管 内皮細胞の浅いところに『染み込んで』いるようです.

そして この蓄積されたメトホルミンは,なんとそこでブドウ糖を集めて 嫌気解糖している,つまり分解していることがわかりました.これは当然血糖値を下げる作用です.

塗り薬の定義に従えば

メトホルミンを服用すると,その半分は吸収されて肝臓に到達し,そこから血管にのって全身を循環します. しかし残りの半分は 【体内に吸収されずに 腸管の表面 (=つまり体表面)に染み込んで】血糖値を下げる作用を発揮していたのです.

定義に従えば,これは どうみても『塗り薬』でしょう.

[続く]

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