食事療法

第35回 管理栄養士国家試験[4] 絶対解と最適解

(C) MAMOさん応用問題 第180~182問と その正答は以下の通りでした.おそらく多くの受験生がこの問題,特に 第182問は間違えたでしょう.そう推測できる根拠があります.2月28日に国家試験が行われ,その翌日から 栄養専門学校などか...
食事療法

第35回 管理栄養士国家試験[3] 応用力問題

(C) なのなのな さん今年の2月28日に行われた 第35回 管理栄養士 国家試験 で,『糖尿病』に関連する問題と正答を検討しました が,一昨年までは必ず出題されていた糖尿病の唯一の正しい食事療法は 『食品交換表』による 炭水化物60%のカ...
食事療法

第35回 管理栄養士国家試験[2] 糖尿病に関する問題と正答

問題と正答今回の国家試験 全200問中,『糖尿病』という単語が登場したのは合計 4問でした.以下 厚労省が公表した正答と併せて再掲します.第24問解答の(1)から(3)は,まるで正反対で明らかに間違いです. 解答の(5)で,OGTTは耐糖能...
食事療法

第35回 管理栄養士国家試験[1] 問題が発表されました

今年の2月末に,第35回 管理栄養士国家試験が行われました.管理栄養士の受験資格と出題範囲管理栄養士の資格を得るには,大学栄養科卒 又は それに相当する が必要です.試験出題範囲は;社会・環境と健康人体の構造と機能及び疾病の成り立ち食べ物と...
病理

糖尿病と遺伝[9完] そもそも論に戻って

2003年頃から,ヒトの遺伝子解析技術が飛躍的に向上したことにより,『糖尿病有病者と正常者の遺伝子を比較すれば,糖尿病の原因遺伝子が見つかるはずだ』という考えの元に,精力的に探索が進められました. 当初は『生まれた子供の遺伝子を調べるだけで...
病理

糖尿病と遺伝[8] 遺伝子だけでは決まらない

ヒトの全遺伝情報解析により,わりと早く解明されるであろうという期待を裏切って,『糖尿病はどこまで遺伝に左右されるのか』という問題は,『遺伝学者の悪夢』として悩ませ続けています.どれほど詳細に『糖尿病に関連する遺伝子』を調べても,それは糖尿病...
病理

糖尿病と遺伝[7] 本命は未踏領域に?

ありふれた遺伝子変異ヒトのゲノム全解析が進むにつれて,多数の『糖尿病に関連する遺伝子』が発見されてきたのに,それらをすべて合わせても 実際の糖尿病の遺伝率=30%の内,10%程度しか説明できない.これは 古典的遺伝学者だけでなく,分子遺伝学...
病理

糖尿病と遺伝[6] 失われた遺伝率

計算が合わない技術の進歩により,一人の人のすべての遺伝情報を余すことなく全解析することが,安価に しかも 短時間で行えるようになって,『糖尿病に関連する遺伝子』の発見が続々と報告されるようになりました.しかし,それらの遺伝子の『遺伝力(遺伝...
病理

糖尿病と遺伝[5] 遺伝の力

かつて糖尿病は,形質遺伝を研究してきた学者にとっては悩みの種でした.古典的なメンデルの法則に基づき,『糖尿病の原因となる遺伝子』の存在を仮定して,どれほど多数の家系を詳細に調査しても,実際の糖尿病有病者の発生を説明できないのです. メンデル...
病理

糖尿病と遺伝[4] どうしてそうなるのか

どうしてそうなるのか現在発見されている『2型糖尿病に関連する遺伝子』は300~400もあるというのが前回記事でした.ヒトの遺伝子データベースで糖尿病関係のリストを見ると;Gene-Database(C) NCBIこのように,現在までに判明し...
病理

糖尿病と遺伝[3] 答えはすぐに出せる…はず

答えはすぐに出せるヒトのDNA全配列が解析され,しかも それが短時間で安価に行えるようになると,世界の糖尿病医学者は色めき立ちました.正常な人,そして糖尿病の人のDNAを片っ端から全解析して,『一致しない部分』を探し出せば,その一致しない部...
病理

糖尿病と遺伝[2] 家系図からコンピュータに

遺伝とはメンデルの法則によって,親から子に形質を伝える遺伝子というものが存在しているらしいことは古くからわかっていました. ただし そのメカニズムは不明でした.一人一人の遺伝子を詳細に解析できるようになったのはつい最近のことであり,それまで...
病理

糖尿病と遺伝[1] はっきりせんかい

2型糖尿病と遺伝ここで取り上げる『遺伝』とは,いわゆる『遺伝性糖尿病』は含みません.つまり 原因が特定の遺伝子の変異又は異常であると解明されていて,完全にメンデルの法則通りに遺伝する MODY(Maturity Onset Diabetes...
学会

[第55回糖尿病学の進歩]感想記事(8完) 面白かったです

第55回 糖尿病学の進歩日本糖尿病学会が,主として糖尿病専門医向けに開催している『糖尿病学の進歩』を,閉会ギリギリの昨晩23:59までみっちりと聴講しておりました.学会が行う行事には,これ以外にも『年次学術集会』や,分科会別のシンポジウムで...
学会

[第55回糖尿病学の進歩]感想記事(7) 運動療法関係

糖尿病治療では,食事療法と運動療法とは『車の両輪』であり,どちらが欠けてもいけないとされています.今回の講演会で 運動療法をテーマとした講演が 下の通り 7本ありましたおおむね 診療ガイドラインや治療ガイドに書かれている一般論,つまり糖尿病...
学会

[第55回糖尿病学の進歩]感想記事(6) 薬物療法関係

糖尿病治療薬に関する講演は多数ありました.全部で24本です(私は インスリン関係の講演は聞かなかったので上記リストからは割愛しております).ご覧の通り,SGLT2阻害薬に関する講演が圧倒的多数でした. これはSGLT2阻害薬が最新の薬だから...
学会

[第55回糖尿病学の進歩]感想記事(5) 食事療法関係

本日で『第55回 糖尿病学の進歩』の講演 全156本中,89本を聴講し終えました.食事療法関係食事療法に直接又は間接的に関連する講演は下記の9本でした.P/F/C比率が消えた既に『食品交換表』という名前が消えたことは,この記事でもご紹介しま...
学会

[第55回糖尿病学の進歩]感想記事(4) 名前が出ない

今回の講演で,最新情報が得られるのではないかと ひそかに期待したのは,この記事にも書きましたように,糖尿病 新薬 イメグリミンです.名前が出ないイメグリミンは,昨年9月に大日本住友製薬から製造販売申請がPMDA(医薬品医療機器総合機構)に提...
学会

[第55回糖尿病学の進歩]感想記事(3) 名前が初登場

専門医 指定講演糖尿病専門医は,専門医になった後も その名称を維持するためには,定期的に学会講演を受講して 常に最新の知識を取り入れるよう求められます. 学会に出席し 規定の単位を修得しないと,以後『日本糖尿病学会認定 糖尿病専門医』を名乗...
学会

[第55回糖尿病学の進歩]感想記事(2) 名前が消えた

全部で156本もある『第55回 糖尿病の進歩』の講演は,一度に全部を聴講するのは不可能です.そこで,まず食事療法・栄養指導関係の講演から順に聞いております.各講演の内容は,よりすぐりのテーマを その分野の第一人者の先生が講師となって解説して...