γ-GTPは糖尿病の程度に比例
前回の耐糖能別 肝機能検査 平均値の結果から,数値が良い順に;
耐糖能正常 ≒ IFG(空腹時血糖値障害) > IGT(耐糖能障害) > 糖尿病型
であることがわかりました. 特に γ-GTP は糖尿病の程度に比例して高くなっています.(治療中の人は投薬の影響もあるので,ここでは除外)
一方 ASTやALTは,ほとんど差がないように見えます.
しかし,これは平均値だけを見ているからそうなのであって,別の見方をすると違った姿になります.
基準値をオーバーしている人たち
私はこのブログで何度も『平均値だけでは,実態を見誤る』 と連呼しています. 特に この例のような健康診断の検査値は,多くの人は正常範囲内であっても,少数の高値の人がいる場合がほとんどです. しかし平均をとってしまうと,その少数者の存在は多数に埋もれてしまうのです.
そこで,この報告では ASTが高値(>40)の人,ALTが高値(>40)の人 及び γ-GTPが高値(>50)の人,つまり基準値上限を超える人のみをカウントしています.結果は下の通り.
平均値だけではわからなかった傾向が かなり明確になってきました.耐糖能の悪化と共に,γ-GTPだけでなく ASTやALTも上昇していくことがみてとれます.
[5]に続く
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