【読後感想】明るいトーニョー生活

ドキュメント「東京タクシードライバー」 で,第13回新潮ドキュメント賞(2014年)候補作に選出された 著者の山田清機氏が,新著 「明るいトーニョー生活」を発表しました.

(C) 朝日新聞出版

マニュアル一辺倒

ある日突然 糖尿病と宣告された著者は,血糖値・HbA1cがあまりの高値のため 当然ながら教育入院となりましたが,病院で出された院内食に驚愕します.山盛りの丼飯です.

なぜ驚いたかといえば,著者はさすがノンフィクションライター,自分が糖尿病らしいと気づいた時点で,直ちに関連する情報を手際よく集めてあったからです.高雄病院の江部先生の著書などで糖質制限食の存在を知っており,食品のGI値など基本的な栄養知識は理解済みでした.

したがって,このどんぶり飯の病院食を見て『糖尿病は血糖値が上がる病気なのに,なぜわざわざ血糖値が上がる食事を出すのだ?』と感じるのは当然でした.

著者のこの疑問は,教育入院中に行われた管理栄養士による「栄養指導」で更に深まります. この記事にも書いたように, 典型的な「食品交換表」Onlyによる炭水化物比率=60%の糖尿病食だったのです.

怪しい人?

この頃に 著者は ある人からの連絡を受け取ります.連絡してきたのは,この記事 でも紹介した「孤独なおやじがコンビニ食で2型糖尿病を治した話」の著者 甘多郎さんでした.

(C) 甘 多朗

そこで 著者は 甘多郎さんと会って話を聞くことになったのですが.その時の甘多郎さんの この言葉に深く頷きます.

  

最高権威にインタビュー

甘多郎さんとの体験共有に自身を深めた著者は,何と日本の糖尿病医療の最高権威にインタビューを申し込みました.

そのインタビューの内容は,ぜひ この本の最終章『エピローグ』をお読みください. 糖尿病医療の最高権威とはいっても,あくまでも「個人的見解として」なのですが,その内容は驚くべきものでした. さらに このインタビュー内容を出版公開することに同意した,むしろそちらの方に 私は驚きました. これは 日本の大多数の病院が いまだに『脳はブドウ糖しか使えない』とか『食事は食品交換表のみ』であることに相当危機感を抱いているのではないかと感じました.

2型糖尿病の人は ぜひ一読することをお薦めします.

書店で見つからなければ 電子書籍版もあります.

  

  

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