健康診断や通院時の採血検査で,血糖値と同時に必ず測定される 肝機能指標(AST, ALT, GGT[γGTP])は,それ自体が独立に,糖尿病の重症度を推測できる指標であることは知られています.
なぜなら 肥満型糖尿病では,脂肪肝がインスリン抵抗性を高めて ストレートに血糖値の悪化につながるからです.
したがって,糖尿病発症以降は,肝機能の数値には誰しも敏感になると思います.
ところが,ほとんどの人は,健康診断を受けてはいても,それが『おおむね正常』が続いていれば,そのデータなど保存していないでしょう.
しかし,肝機能指標が糖尿病の程度の反映であるならば,肝機能指標の上昇は(たとえそれが『正常基準値』の範囲内であっても),『糖尿病が発症する準備段階になっている』のではないか,と考えられます.
実際にそれが 久山町研究の実データで裏付けられています.
久山町研究の内容については こちらの本が詳しいです.
[3]に続く
コメント