病理 『2型糖尿病』は存在しない[9]反論しようにも 2018年にAhlqvist博士が発表した論文で,『従来の2型糖尿病と呼ばれている病気は,実は4種の相互に異なる別の病気が含まれている』という主張は,発表直後から論議を呼びました.それらは 発表論文に対するCorrespondense,つま... 2020.11.10 病理
病理 『2型糖尿病』は存在しない[8]異議あり 医学論文に限りませんが,私は『我が意を得たり』と思うような論文であっても,必ずそれに反対意見を述べている論文を探して,両者を読み比べることにしています.どちらが正しいのか判断できることもありますし,どちらも正しく思えてわからなくなることもあ... 2020.11.08 病理
病理 『2型糖尿病』は存在しない[7]普遍性はあるのだろうか Ahlqvist博士の提案した2型糖尿病の新分類は斬新なものでしたが,かといって 突飛なものでもありませんでした.世界の多くの糖尿病医学者であれば,『やはりそうか』と納得のいくものでした.漏れのないデータベース博士がこの説を提案するのに用い... 2020.11.06 病理
病理 『2型糖尿病』は存在しない[6]高品質のデータ 高品質のデータ日本は先進国の中でも医療水準は高いと言われます. たしかにそうでしょう. しかも国民皆保険制度のおかげで,非常に高度・高価な治療法であっても,保険が適用されます.こんな国は世界で日本だけです(*).(*)英国では,誰でも大病院... 2020.11.04 病理
病理 『2型糖尿病』は存在しない[5]データに語らせよ コロンブスの卵(C) マキマキカンパニー さん前回記事では,Ahlqvist博士が提唱した糖尿病の新分類は,HbA1cなどの指標を『数値に基づいて分類した』のではなく,先入観を排除して,ただ『似た者同士』のグループに分けただけなのに,それぞ... 2020.11.02 病理
病理 『2型糖尿病』は存在しない[4] 誤解されていますAhlqvist博士が,『2型糖尿病という病気は存在せず,全く異なる複数の病気に分類すべきだ』としたこの論文については,最近ちらほらと引用されるようになりました.The Lancet Vol.6(5) p361-369, 2... 2020.10.31 病理
病理 『2型糖尿病』は存在しない[3] 熱がありますねある朝 子供が突然の高熱!(C) くろすまる さんあわてて病院に連れてきたら,医師は体温計をチラと見て;デング熱ですねと言ったら,これはヤブ医者だと思うでしょう.デング熱なのか,インフルエンザなのか,はたまた川崎病なのか関節炎... 2020.10.29 病理
病理 『2型糖尿病』は存在しない[2] 日本糖尿病学会が発行している『糖尿病診療ガイドライン 2019』には,2型糖尿病がなぜ発症するのか,その『成因』が記載されていないことを紹介しました.(C)日本糖尿病学会2型糖尿病以外の 他の糖尿病,つまり1型糖尿病や遺伝性糖尿病(MODY... 2020.10.27 病理
病理 『2型糖尿病』は存在しない[1] 肥満だけが原因か糖尿病の解説書やネット情報では,『1型糖尿病は 生活習慣とは無関係に発症するが,2型糖尿病は 過食や運動不足で肥満になり,インスリン抵抗性が強くなって発症する』などと書かれているものがあります.たしかに欧米の糖尿病患者は,ほ... 2020.10.25 病理
病理 インスリン分泌の『なぜ?』を考える16完 納先生のHPに掲載されている26人の5時間 糖負荷試験結果に基づいて,インスリン分泌を考えてきました.私がこのデータに注目した最大の理由は,糖負荷試験では 通常の2時間までしか測定しないが,30分おきに5時間も測定していること.通常の糖負荷... 2020.10.23 病理
病理 インスリン分泌の『なぜ?』を考える15 前回記事では,血糖値が上がると膵臓β細胞に取り込まれるブドウ糖(グルコース)も増えるので,それを燃料としているβ細胞の中のミトコンドリアがエンジンフル回転となり,結果としてインスリン分泌を高める仕組みになっていると解説されていることを紹介し... 2020.10.21 病理
病理 インスリン分泌の『なぜ?』を考える14 第63回日本糖尿病学会でのオンライン参加により 中断していましたが,シリーズ記事の再開です.ここまでの ~までは,主として 納先生のHPに掲載されている健常人26人のボランティアの方々の5時間糖負荷試験(OGTT)の結果を見ると;教科書には... 2020.10.19 病理
学会 第63回日本糖尿病学会の感想[10] オンライン学会が残したもの 感想は ブログ別館 に掲載しました.初めてのWEB学会まず,今回 思わぬ事情で,5月に大津市で開催される予定だった学会が,急遽 WEB開催となりました. おかげで5か月遅れの10月開催となりましたが,これには大変なスタッフの苦労があったと思... 2020.10.16 学会
学会 第63回日本糖尿病学会の感想[8] ケトン体 感想は ブログ別館 に掲載しました.会長講演日本糖尿病学会では,年次学術集会を開催するたびに,その都度 会長を選任します.これは その年の学会の単なる事務的運営を統括するだけでなく,会長がその年の『コンセプト』を設定し,それに基づいて特別講... 2020.10.14 学会
学会 第63回日本糖尿病学会の感想[6] 大規模試験 感想は ブログ別館 に掲載しました.大規模試験とは『HbA1cをどこまで下げれば,どの合併症の発生確率をどこまで下げられるのか』『その目標を達成するには,どのような治療法が最適なのか』などといった疑問には,10人や100人のデータでは到底 ... 2020.10.12 学会
学会 第63回日本糖尿病学会の感想[4] 古くて新しいメトホルミン 感想は ブログ別館に掲載しました.今回の学会で もっとも楽しみにしていた,メトホルミンに関する総合シンポジウムを聴きました.このシンポジウムは,メトホルミンの糖尿病薬として よく知られている効能,すなわち 血糖値低下・インスリン抵抗性改善作... 2020.10.10 学会
学会 第63回日本糖尿病学会の感想[2]食事療法 シンポジウム 感想は ブログ別館に掲載しております.今回の学会では,シンポジウムは全部で30本行われますが,食事療法に関係するものは この1本のみです.ガイドラインからみた糖尿病の食事療法における課題タイトルの通り,昨年9月末に発表された 『糖尿病診療ガ... 2020.10.08 学会
学会 【速報】第63回日本糖尿病学会が始まります 本日 正午より第63回日本糖尿病学会 年次学術集会が開催されます.第63回日本糖尿病学会 年次学術集会開催期間中(10/5~10/16)は.オンライン参加に集中しますので,本館・別館ブログとも記事更新は不定期になります.このWEB学会は ア... 2020.10.05 学会
病理 インスリン分泌の『なぜ?』を考える13 糖の流れ川の流れのように/美空ひばり(C) 日本コロムビア教科書などには;食物中の炭水化物,脂質,たんぱく質は,胃液,膵液などによって消化され,腸管で糖(ほとんどがブドウ糖),脂肪酸,およびアミノ酸などに分解されて吸収されます.食事により血... 2020.10.04 病理
病理 インスリン分泌の『なぜ?』を考える[12までの補足] オーバーシュートについて 納先生のHPに掲載されている糖負荷試験26人のデータは,その血糖値とインスリン量とを正規化して,横軸=血糖値,縦軸=インスリン量とすると,おおむね3種類のLoopパターンになることを,この記事で書きました.正規化する:個々のデータは血糖値や... 2020.10.02 病理