[カバーイラスト (C) cocoancoさん]
私の学生時代には,口角泡を飛ばして やたら青臭い哲学論議が流行っていました.
ヘーゲル,カントなどの哲学書を読んでいない奴はインテリではない,一段 程度の低い人間であるとみなす風潮があったのです.
私はそういう議論には辟易して逃げ回っていましたが,ただ アウフヘーベン(=aufheben;独)という言葉だけは さんざん聞かされたので耳に残りました.日本語では 『止揚』『揚棄』などとわかりにくい言葉に翻訳されています.当時 聞いた解説では,aufhebenとは対立する概念を 一段と高いレベルで統合・発展させる(したがって,aufhebenは『昇華』とも訳される)ということだそうです.
たしかに定説に挑戦するとはいっても,そもそも その定説の内容や,定説の存在すら知らなくては aufhebenもやりようがないでしょう.
『3つの仮説-3』
3つめの仮説について考えた分野は,歴史に関するものでした. 岡田英弘 歴史とはなにか (C) 文藝春秋社 岡田英弘 東京外大教授の著書です. 随分昔(2001…
ご興味のある方はご覧ください.
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