『暁現象 → 追加です 』 の記事で; 痩せ型で糖尿病になった人は.
- なぜそうなったのか,
- 今 何が起こっているのか,
- これからどうすればいいのか
と書きました.
今回は『なぜそうなったのか』を考えます
自分が糖尿病寸前(というか病態的には明らかに糖尿病でしたが)と気づいたのは もう11~12年も前であり,それ以降 学会の高糖質カロリー制限食を厳守したら,かえって悪化しました.しかし9年前に自分に適した糖質制限食に切り替えてからは,前回記事の通り,血糖値,HbA1cだけでなく肝機能も改善されました.
前兆はあったのか
私は健康診断を受けたら,とりあえずそのデータはすべて保存しています.
そこで 更に過去をさかのぼってみました.
御覧の通り,今にして思えば産業医が警告を出した更に4~5年前(2003年頃)から 肝機能数値の悪化は始まっていたのです.
AST/ALT比でみても,この経過は明らかです.
この時点で 食後の血糖値を測定していたら,もっと早く手が打てたと思います. もっとも その頃の私の糖尿病の知識はゼロでしたから,まあ 無理だったでしょうが.
なぜ,悪化が始まったのか
十分思い当たります. その頃は,とにかく目が回るほど忙しく,国内外の出張も連日のようにあり,たまに職場の自分のデスクに座ると仕事の山でした. 終電は見送り,タクシーで午前様帰宅,午前2時頃に なに飯と呼んでいいのかわからないものをそそくさと食べ,翌朝は7時前に出社,これの連続でした.
たしかに 悪しきライフスタイルです.ですが,学会などで『怠惰な生活習慣が2型糖尿病の….』などという言葉を聞くとイラッときます. 『あなたのようにお気楽な仕事ができるといいんですけどね 』 と.
[8]に続く
コメント
糖尿病発症までの私の食生活もぞるば様同様に日付変更線を越えてからの夕食(深夜食?)と言う事がしばしばでした。
それと同時に人生を振り返ってみると
(1)幼少期は、学校の給食もダントツで食べるのが遅く昼休みが無くなっていた。その後、教育と第2次成長期のおかげで人一倍の早飯になってしまった。
(2)二十歳までは非常にやせており、MBI18.4くらいだった。高校生の頃はそれ以下だった(ジーンズ26インチ)。
(3)若いころから、炭酸飲料を飲んだ後に倦怠感に襲われることがあったが、炭酸のせいだと気にもしていなかった。
(4)不規則(規則正しい深夜飯)な生活になってからは、食後にリビングで寝てしまい、起こされても起きる気力がなかったが、疲れと睡眠不足のせいだと思っていた。
(5)不規則な生活になってから、夜中に着替えるほどの寝汗をかくことがしばしばあった。
(6)現在、第1相インスリン分泌が欠落し、空腹時から2時間値まで一直線。私の耐糖能の悪さはこれが主因。
ここから想像できることは、
(1)元々、糖代謝が良くなく、それを回避する防衛本能だったのに、余計な教育のせいで早飯なってしまった?
もう一つ、私の防衛本能と思えるものに胃排泄遅延があります。食事が胃の中に滞留している時間が異様に長いです。アルコールも店では酔っぱらわず、家に帰ってから酔いが回ってきます。
(2)これは、肥満ホルモンであるインスリン分泌が少なかった可能性がある?
(3)今思えば、ペットボトル症候群で低血糖症状を起こしていた?
(4)同じく、食後に低血糖を起こしていた可能性がある。これを繰り返したせい?で、現在は50台まで下がっても症状がない、無自覚性低血糖ですが、糖質制限でケトン体エネルギーのせいかもしれません。
(5)これも低血糖症状と考えればそうかもしれません。
(6)ぞるば様から以前にご紹介いただいた納先生のブログをみると正常な人でも明確な第1相分泌がない方がおられます。 私の場合は、どうだったのでしょう。いつから第1相分泌が欠落してしまったのでしょう。もしかして元々?
以上、こじつけ的な想像もありますが、概ね、なるべくしてなったように思えます。
>正常な人でも明確な第1相分泌がない方
そうなのです. 正常な日本人のデータをもっとまじめに集積・比較すべきだと思います.
第一相分泌と呼ばれるものは,実は 健常な日本人でも 存在しないのが当たり前なのではないかと思っています.
欧米人のデータと比べるから,『第1相分泌が欠落した病的な状態』と見えるだけではないのかと.