自分で考えろですって

日本糖尿病学会は本年1月の第26回日本病態栄養学会で,糖尿病の食事療法ガイドラインとして, 食品交換表に代わって『健康食スタートブック』を発行するとアナウンスしていました.

その後 5月に開催された 第66回日本糖尿病学会[鹿児島]でも,学会の植木理事長は近日中に】この『健康食スタートブック』を学会HPにて公開する予定と述べていました.

ところが本日時点で,まだ『健康食スタートブック』は公開はされておりません.

明日からはもう10月. このままでは 年内に公開されるのかどうか怪しくなってきました.これまでの学会の予告を聞いている限りでは もうほとんど内容は固まっている,という口ぶりだったのですが,いったいどうなっているんでしょうね.

さすがに待ちくたびれたので,以前 highbloodglucose様がやっていたように, ChatGPT に相談してみることにしました.

(C) 杏仁どうふ さん

ChatGPTに こう質問してみたのです.

【質問】
 
私はPrediabetesの男性です.
 
私の検査結果は下記の通りです.
 
Sex: male
Age: ★★ years
Height: 175cm
BMI 21.9
SBP: 112 mmHg
DBP: 76 mmHg
Fasting Plasma Glucose: 5.05 mmol/L
HbA1c: 33 mmol/mol
AST: 18 u/L
ALT: 13 u/L
GGT 14 u/L
HDL 2.38 mmol/L
LDL 2.81 mmol/L
Triglyceride: 0.53 mmol/L
 
空腹時血糖値 および HbA1cは正常なのですが,食後血糖値は しばしば 12mmol/Lを越えます.
 
一人の医師は,この結果を見て Low-Carbo dietを推奨します.
しかし 別の医師は 炭水化物60%の食事がいいといいます.
そして更に別の医師はPlant-Based Whole Food Dietがベストだと言います.
 
いったいどの医師の指示に従えばいいのでしょうか?

用いたデータは ぞるばの2019年の健康診断結果のデータそのままです. ただし ChatGPTが混乱しないよう,検査諸数値の単位は米国流に換算してあります.

この質問に ChatGPTは こう答えてくれました.

【回答】
Prediabetesの管理に関しては、個人の状態や好みに応じて最適なアプローチが異なります。異なる医師から異なるアドバイスを受けた場合、最終的な決定はあなた自身と相談したり、専門家と詳細に議論する必要があります。以下は、各アプローチの利点と考慮すべき事項です。
 
 Low-Carb Diet(低炭水化物食):
  利点: 低炭水化物食は、血糖値の上昇を制御しやすいことがあります。糖尿病やprediabetesの管理に効果があるとされています。
  考慮すべき事項: 低炭水化物食は食事制限が厳しい場合があり、バランスのとれた食事を確保する必要があります。
 
 炭水化物60%の食事:
  利点: 炭水化物を摂ることはエネルギーの主要な供給源であり、多くの栄養素を提供します。バランスの取れた食事を維持しやすいかもしれません。
  考慮すべき事項: 炭水化物の過剰摂取は血糖値の上昇に寄与する可能性があるため、炭水化物の種類や量に気を付けることが重要です。
 
 Plant-Based Whole Food Diet(植物性全食品食):
 利点: 植物性食品は食物繊維、抗酸化物質、ビタミン、ミネラルを豊富に含んでおり、健康に良いとされています。炎症を減少させ、体重管理に役立つことがあります。
  考慮すべき事項: 植物性食事に移行する際に、必要な栄養素を確保するために計画が必要です。ビタミンB12などのサプリメントが必要な場合もあります。
 
最終的な選択は、あなたのライフスタイル、好み、体の反応に基づいて行う必要があります。また、栄養士や専門医と協力し、食事プランをカスタマイズし、定期的に健康状態をモニタリングすることが大切です。また、運動やストレス管理も血糖値管理に役立つ要因ですので、総合的なアプローチが重要です。

肥満でもないし,検査数値自体も ほぼ正常基準値なので,それほど糖尿病は重症ではないと判断したのでしょう. 【最終的な決定はあなた自身】とあるように,『どれでもいいから,自分でよく考えなさい』ということです.まあ優等生の答えですね.

これでは面白くない(?)ので,もう少し症状の重い 友人をでっち上げて こう聞いてみました.

【質問】
 
私の友人が病院で受けた検査の結果は下記の通りです.
 
Sex: male
Age: 48 years
Height: 170 cm
Weight: 88 kg
BMI 30.4
SBP: 120 mmHg
DBP: 80 mmHg
Fasting Plasma Glucose:7.8 mmol/L (注:140mg/ml)
HbA1c: 50 mmol/mol (注:6.8%)
AST: 18 u/L
ALT: 13 u/L
GGT 14 u/L
HDL 2.38 mmol/L
LDL 2.81 mmol/L
Triglyceride: 0.53 mmol/L
 
この友人は 医師から糖尿病だと言われましたが,どんなDietを行えばいいでしょうか?

さすがに この状態には こう答えてきました.

【回答】
 
友人の状態を考えると、糖尿病の管理には食事が重要ですね。まず、糖尿病管理の一環として以下の点に留意することが重要です。
 
 炭水化物の制限: 血糖値の急激な上昇を防ぐために、特に高GI(糖質指数が高い)の食品を避けましょう。代わりに、繊維質の豊富な炭水化物を摂取すると良いです。
 適切なタンパク質と脂質の摂取: タンパク質と健康的な脂質は、エネルギー源として安定した血糖値を維持するのに役立ちます。
 食事の分割: 小分けにして頻繁に摂ることで、血糖値の急激な変化を防げます。
 GI値を考慮した食事: 食品のGI(糖質指数)を考慮して、急激な血糖値の上昇を避けるように心がけましょう。
 食物繊維の摂取: 野菜や全粒穀物などの食物繊維が血糖値のコントロールに役立ちます。
 栄養バランスのとれた食事: 必要な栄養素をバランスよく摂ることが重要です。
 
これらのアドバイスは一般的なものであり、具体的な状況によっては医師や栄養士に相談することが最善です。友人は医師の指示に従いながら、これらの食事の原則を取り入れることが大切です。

これも 妥当な回答です.しかも 『炭水化物比率は 必ず50-60%でなければならない』などという硬直的な姿勢はまったく見当たりません.

以上 2つの回答を見ても,欧米では糖尿病の食事療法は 固定的なものではなく,医師,栄養士(米国なら 登録栄養士=Registered Dietitian )とよく相談しろと,つまり『個別化された糖尿病食事療法』を当然のこととしているわけです

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