まぜるな危険

どちらも信じていますが

この記事で書きましたように 子供時代の体験から,今でも浄土宗には特別に親近感があります.
ですので,阿弥陀如来も極楽浄土も,その存在を『信じて』います.

ただし,それは 精神的な世界(Spiritual World)でのみ『信じている』のであって,もちろん 現実世界(Real World)の話ではありません.
ですから阿弥陀様が救ってくれるとはいっても,南無阿弥陀仏を唱えれば糖尿病が治るなどとは信じていません.

精神世界と現実世界とはまったく別物だからです.

まぜるな危険

ところが,この2つの世界が一致していなければならないと考えると,危険なことが起こります.

なぜなら現実世界の『科学』と,精神世界の『宗教』とを 同じ空間に置くことになるからです. この場合,科学,たとえば『医学』と『宗教』とで矛盾が発生した場合には,二者択一でどちらかを選ばねばなりません.

一例が,宗教上の教義を理由として輸血を拒否する人がいるケースです.本人が拒否するのであれば,どのような結果になろうと本人の選択に過ぎませんが,輸血が必要になった子供に 保護者がそれを拒否した場合には 非常に面倒なことになります.

病院側としてもこのような対策をとらざるをえないのです.

宗教上の理由で輸血拒否される方へ - 独立行政法人国立病院機構 長崎医療センター

科学か宗教かという対立問題は,上記のような特殊な例に限られると思う人は多いでしょう.
しかし,米国では 時に国民全体を巻き込む大問題となります.

[続く]

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