この記事で,HHSというおそろしい急性合併症があることを紹介しました.そして,糖尿病を軽視して,治療を放置又は拒否する高齢者ほどHHSのリスクが大きいことをみてきました.
そこで思い出しました.
別館ブログの3年前の記事であるにもかかわらず,今でも多くの人からアクセスされているこの記事です.

『落下星さんのブログ』
ブログ本館の『これまでの経緯』に書きましたように,会社時代 産業医から『ぞるばさん,あんたこのままだと糖尿病だよ』と警告された時,私は青ざめました. なぜなら…
糖尿病を軽くみて 医師の忠告を聞き流していたのですが,突然の片目失明から,右足切断→透析開始→左足切断と 矢継ぎ早に重症化して,それから4年足らずで心不全で亡くなるまで,ご本人が記録したブログです.
ご本人は,ブログ日記にこう書き残しています.
私を「おろかなやつ」と笑って結構です。でも、あなた自身は絶対に同じ道をたどらないと約束してください。本当にお願いいたします.
足を守ろう
この際ですからおそろしい話のついでに,足壊疽・足潰瘍に関する情報をまとめたいと思います.
オープンソースの糖尿病の教科書サイトです.糖尿病について すべてが詳しく解説されています.

当然 糖尿病足病変(Diabetes Foot)についても詳しいです. この文献では,足の潰瘍から壊疽・切断に至るまでの経路をこう説明しています.

糖尿病足病変は,とりもなおさず 神経障害 及び 血流障害なのです. しかし これらが軽いうちはわずかな自覚症状しかありません.
『糖尿病になった以上,足の一本や二本 切る覚悟はできている』 そんな人はいないでしょう.
また 『自分にはそんなことは起こらないだろう』と信じている(信じたい)人も多いでしょう.
しかし,最悪の事態を防止する最良の方法は,『自分には関係ない』と思わずに,最悪の事態を正しく知っておくことです.
糖尿病で足を失う 最大のリスク要因は,
『根拠のない楽観』
なのですから.
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