今年の2月末に,第35回 管理栄養士国家試験が行われました.
『管理栄養士 国家試験』
本日10時から,9都府県/23会場で第35回 管理栄養士 国家試験が行われます.第35回 管理栄養士国家試験の実施について試験会場で新型コロナ陽性が確認される…
管理栄養士の受験資格と出題範囲
管理栄養士の資格を得るには,大学栄養科卒 又は それに相当する [学歴+実務経験]が必要です.
試験出題範囲は;
- 社会・環境と健康
- 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち
- 食べ物と健康
- 基礎栄養学
- 応用栄養学
- 栄養教育論
- 臨床栄養学
- 公衆栄養学
- 給食経営管理論
に関して例年 午前・午後 合わせて 200題が出題されます.
合否判定は 定数制ではなく,一定点数以上をとれば合格です.今年の合格基準は 200問中120問正答で,合格率は64.2%でした[PDF].ただしこの数字は,栄養士からの受験者を含めたもので,四大/栄養科卒受験者だけでみると,合格率は90%以上です. 私は問題が公開されると 毎年『模擬受験』していますが,だいたい正答率9割はとれます.日本の栄養学独特の用語を覚えてしまえば そう難しいとは思いません.
毎年の出題から
なぜ,毎年 この国家試験に注目するのかというと,厚労省の糖尿病の食事療法に対するスタンスがはっきり出題傾向に現れるからです.昨年のこの記事にも書きましたように;
前回 試験では,それまではずっと続いていた『糖尿病患者の食事療法は 炭水化物カロリー比率を 一律に50~60%とするのが正しい』とする正答がなくなりました. つまり,『糖尿病診療ガイドライン 2019』 で,『糖尿病の食事療法は個別化されるべきである』という指針に沿ったわけです.
今年の問題では
それでは,今年はどうなったのでしょうか?
全200問中,『糖尿病』という単語が 問題又は解答に登場するのは,下記の4問でした.
この内容を吟味してみます.
[2]に続く
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