前回の記事について,西村様からコメントをいただいております.「しらねのぞるばの暴論ごときは 生ぬるい 」というご指摘です. 傑作なので そのまま記事にさせていただきます. ただ文中, 私の責任で 段落切り分けしています.
以下 西村 様からのコメントです.
この手のブログを立ち上げておられると、いろいろと横槍があるのでしょうね。
実名投稿を信条とする私は、ブログを立ち上げていません。とても実名では。。。
こんなことを書くと、また横槍が増えるかもしれませんが、私にも暴論を書かせてください。
ひと様のブログで何をするんだと言われそうですが、ダメだったら削除していただいても一向に構いません。
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私に見えるのは、糖質制限派の方は、そうでない方を攻撃的に非難する事は少なく、筋トレ系の方は、糖質制限を目の敵の様に攻撃すると言う構図です。
ここには、「筋トレ」と言うしんどいメソッドを実践している自分を鼓舞するため、正当化するために、楽している(ように見える)糖質制限派を攻撃すると言う精神的なものが見えます。
しんどい思いをしているのに否定されては、元も子もなくなるので、先制攻撃によって、反対意見を聞くことなく、自分のやっていることを正当化すると言う手段です。まるで宗教戦争です。みんながそうだとは言いません。
もう一つは、筋トレ系の方は、どうしても糖質を摂取したいと言う欲求を満たすために筋トレを行っていると言う事です。
ここにも糖質摂取を正当化するために糖質制限を批判せざるをえない理由がある分けです。
糖質制限派の方は、糖質さえ食べなければ普通に生活できるのでそれで良いと言う考え方の方が大半ではないかと思います。
糖質制限を途中で批判しだす方も糖質摂取を切望するものの、糖質制限では叶わなかった方たちです。
要するに糖質制限を批判する方の多くは、糖質を食べたいと思っている方だと思います。これもみんながそうだとは言いません。
糖質を摂取したい集団と、しなくてよいと考えている集団なので考え方のパラダイムが違い過ぎてお互いに相容れることはありません。
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さらには、筋トレ系の方は、糖質摂取の欲求を満たすため、血糖値とHbA1cの改善を唯一の課題(少なくとも私は筋トレ派の方がこれ以外で議論しているのを見たことがありません)にしていますが、糖質制限派の方は、糖質が生活習慣病全般に与える影響を考えているようにも思います。
私自身は、超スーパー糖質制限(40g/日)ですが、それが100%良いとは思っていません。実際に弊害もあり、そこは工夫しながら自分に合わせてやっています。
そして、運動の効果も十分理解しています。その上で、今の自分にできる事、長く続けられることをやっているまでです。運動の効果については、その内、機会があれば投稿させていただきます。
>「まず自分の耐糖能を正確に把握して ,その限界を越える糖質は控える方が安全だ」
その通りです。私が、SMBGとリブレで24時間血糖値を測っているのはこのためですし、それが結果的に、超スーパー糖質制限だっただけです。おかげで最近は「超」でなくても大丈夫な時が増えています。時には全く、糖質制限食でなくても(60g/食)大丈夫な場合も。ばらつきがあるので難しいですが。
まあ、どちらも糖尿病と言う病態を改善したいと思ってやっている事に変わりはないのですけどね。
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余談ですが、暴論ついでに
糖質制限批判の根拠となっている文献の大半が、ハーバード大学公衆衛生大学院ウォルター・ウォレット教授(全粒粉を中心とする食品ピラミッドで有名な栄養疫学研究の第一人者、赤身肉が悪いと言うのもここが出どころ)の研究から引用、派生したもの、または、その一派の研究ではないかと思うものがやたらと多いですが、神格化されている(としか思えない)彼の影響力は絶大なようで、内容とは関係なく、簡単には覆りません。
したがって、炭水化物について、この一派の論文は、結果ありきの内容になっており、非常に信憑性を疑っています。私は、糖質制限反対を論じた文献は、この一派のものと無関係である確証がなければ信用していません。
今年の米国糖尿病学会のガイドラインは、糖質制限食についてコンセンサスレポートからかなりトーンダウンした内容になりましたが、ここでも彼の影響力がささやかれています。
さて、日本のガイドラインは誰の影響を強く受けているのしょう。
以上 西村様コメント
私の感想です.
前回記事にも書きましたように,『糖質制限食 信者集団』とか『糖毒教 一派』と,ひとくくりにできるほど 『団結』は固くないように思います.そう見えるとしたら,10年ほど前に比べて 「私 糖質制限食をやってます」という人が 非常に増えたことが原因ではないでしょうか. また ホリデー様のブログで取り上げていただいた,この記事 にも書きましたように,糖質制限食が世の中に広まり始めたころに,某学会の重鎮が 『あれは,祈祷まがいの怪しげな民間療法だ』として,メディアを総動員してネガティブ・キャンペーンを行いましたが,その頃から『教祖』という言葉が使いだされたようです.
私が,初めて糖尿病学会の学術集会に参加するようになった頃(2011年~)は,学会会場内では『糖質制限食 』 という言葉すら禁句で,学術報告の対象としないのはもちろん,学会会場での医学書販売コーナーにも,「糖質制限」と名のつく書籍は一切見当たりませんでした.
ところが 例えば今年の仙台での学会では,当たり前のように『糖質制限食の効果についての症例報告』などと,全国の病院で患者に糖質制限食を実行してもらった結果が多数報告されるようになってきています.また『糖質制限を効果的に行うための工夫』『糖質制限食実行時の血糖値コントロールをリブレで確認』などと,治療法と認識している病院も多くなっています.学会会場では,『実態として糖質制限食は普及している.学会は糖質制限食を推奨しろとまでは言わないが,選択肢の一つとして存在することを認めるべき.このままでは,専門家集団である糖尿病学会が周回遅れになってしまう』という声が出ておりました.
『米国糖尿病学会(ADA)は,Low-Carb つまり低糖質食を推奨したわけではない 』 という意見の方もおられるでしょうが,少なくともADAは 低糖質食を 複数の食事療法オプションの一つとしては認めており,ここが日本の学会と本質的に違うスタンスです.
- 病態にかかわらず,たった一つの考えの食事療法しか存在しない,という日本糖尿病学会
- 食事療法は 個々の患者によって異なる,という米国糖尿病学会
この差は,『炭水化物比率 何%を糖質制限食と呼ぶか 』 という,数字の大小の問題といった低レベルの話ではなく,
どちらが科学的なのか
という原理原則の問題だと思います.
日本のガイドラインは誰の影響を強く受けているのしょう
『食品交換表が 唯一・最善の食事療法だ 』 と言い続けてきた先生は,今さら 『他の選択肢もある 』 とは口が裂けても言えないのです.
もう一つは、筋トレ系の方は
運動療法は否定しません.どころか,糖質制限食をしていようがいまいが,運動は必要だと思っています.そもそも糖尿病治療の車の両輪である,食事療法と運動療法とを対比させて二者択一を迫るというのはナンセンスです. どちらも必要なのですから.
ただ n=1の私メの個人例でいえば,むしろ運動をやりやすくするのが糖質制限食でした. 20代の頃,顎を出して,膝が震えながら死ぬ思いで登った槍ヶ岳が,糖質制限で脂質代謝がスムーズになったためか,この年齢になって むしろスイスイと体が軽く登れたのには驚きました. しかし,
運動療法はこの筋トレ法しかない,それ以外はありえない
とまで言ってしまうと,それは 今の 糖尿病学会と同じ過ちをおかすことになると思います.
コメント
「傑作なので。。。」
私の拙い文章を「傑作」とおだてて頂き恐縮です。
怒られるとへこみますが、おだてられると木に上るタイプなので嬉しい限りです。
「しらねのぞるばの暴論ごときは 生ぬるい 」
ひと様の庭先をお借りしておいて、そんな事は決して思っていません(笑)
私はスキー歴30年程ですが、ここ10年くらいは、急激な疲労の蓄積(というよりエネルギー切れ)で立つのがやっとと言うような疲労の仕方になっていました。
年齢には勝てないのかとあきらめていましたが、糖質制限後は、一昨年、昨年と病的な疲労が無くなり、再びスキーを楽しめるようになっています。
仲間からも「別人のようだ」と言われていますから、自画自賛ではなく、第三者の目にも明らかに変化しているようです。
もうすぐ、糖質制限から3回目のスキーシーズンですが、さらに回復しているはずです。最近は、スキーそのものの楽しみと、この「回復度」のチェックも楽しみになっています。
そして運動は、耐糖能の改善をもたらしてくれます。この耐糖能の改善度合いのチェックもスキーの課題のひとつです。
昨シーズンは、2泊3日の最終日にはライス&ナン付きのグリーンカレー1人前を完食しても食後血糖値は140mg/dLまで上がりませんでした。いつもなら200越えです。
そしてその効果は、運動していないその後、3日ほど続きます。折を見て今シーズンもこの耐糖能の変化と持続を観察してみようと思っています。
と言う事で、私も決して運動を否定していません。むしろ肯定しています。
私のスキーは、元全日本のメンバーもいる環境ですから、遊びの割には(私は遊びのつもりですが)そこそこきついですよ。
うまいか下手かは別問題(爆笑)
スキーですか.
私は 持続系の運動なら人並みにできるのですが,瞬発系の運動はまるでだめです.
小中高を通じて,100m走はクラス最下位が定位置で女の子にも負けるほど. 1000mでようやく下から10番目くらい.それがマラソンになるとクラスの上位10番以内.つまり100mでもマラソンでも 速度はまったく変わりません.
スキーをやってみたら,「まるでパンクしたタンクローリーが斜面をずり落ちているようだ」とまで言われました.言いえて妙w