主観と客観
前回の記事 でとりあげた各種の食事記録法により,本人が自己申告したカロリーと,DLW法により 正確に測定した その人の本当の消費カロリーとを比較した報告があります. ものすごい勢いで減量中の人でない限り,
[実測された消費カロリー]=[摂取カロリー]
となるはずです.
縦軸は 申告された摂取カロリー/実測された消費カロリー です.申告が正しければ,両者は等しいので 100%になる(赤の横線)はずです.
横軸は申告者の BMIです.
御覧の通り;
ほとんどの場合,自己申告カロリーは 実際よりも過少である.
BMIが高くなるほど,過少申告が目立つ. BMI35以上では 実際の摂取カロリーと申告カロリーで2倍近い開きがある.
一方 痩せすぎの人は過少申告ではなく,むしろ自分の摂取カロリーを過大に見積もっている[青 矢印].
横から観察してみました
そこで 本人申告ではなく,第三者がぴったりと張り付いてその人の食事を綿密に記録した結果もあります.
やはり第三者(もちろん 栄養の専門家)が観察すると,かなり正確に記録できるようです.
したがって,非常に簡便な方法ですが,自分の本当の摂取カロリーは,自分が思っているよりも2~3割は多いのだ,と考えたほうがよさそうです(極端に痩せている人は逆に 自分が思っているほどにはカロリーを摂れていない,と考えましょう).
【完】
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