しらねのぞるば

病理

インスリン抵抗性を考えてみました[6] 単純肥満性糖尿病が『治る』ワケ

HOMAのグラフは,Ahlqvist分類で,MOD (=Moderate Obesity Diabetes:軽度肥満糖尿病)が なぜ比較的 『簡単に治る』のかも説明してくれます. 私はこれを『単純肥満性糖尿病』と呼んでいます ...
病理

インスリン抵抗性を考えてみました[5] HOMAの計算結果

『血糖値変動にかかわるすべての臓器の動作を数式で表して解析する』これが HOmeostasis Model Assessment(恒常性モデル評価)です. 血糖値が高くなれば,インスリン分泌が多くなり,各組織での糖取り込みが...
学会

【速報】第55回 糖尿病学の進歩 プログラム公開

来月5日からオンライン開催される「第55回 糖尿病学の進歩」のプログラムとLive配信日程表が公開されました. (C) 日本糖尿病学会 日本糖尿病学会の『年次学術集会』が,『糖尿病医療に関する研究・討論・シンポジウム・症例検討...
病理

インスリン抵抗性を考えてみました[4] クランプをHOMAで推測

インスリン抵抗性を正確に測定するには,まかり間違えば命掛けのクランプ試験しかない,というのが前回記事 でした. しかし,この方法を実際の糖尿病患者の診断に使うわけにはいきません.そこで 考え出されたのが HOMAです. Hom...
病理

インスリン抵抗性を考えてみました[3] 実際に測ってみましょう

クランプ試験 インスリン抵抗性を実測する方法は,『クランプ試験』しかありません. それ以外にも 間接的な測定法や 推測法はあるのですが,直接測定できるのはこのクランプ試験だけです. 糖尿病医学の大御所 DeFronzo博士が考...
病理

インスリン抵抗性を考えてみました[2] 肝臓のピンハネ

前回記事の図を作成していて気づいたのですが, ネット情報や,病院が患者向けに作成したパンフレットでは,話を単純化するために,『食事を消化・分解して小腸から吸収されたブドウ糖(血糖)などの栄養分は,小腸からそのまま全身を循環し...
病理

インスリン抵抗性を考えてみました[1]

インスリン抵抗性 この言葉は糖尿病患者なら,一度は主治医から聞かされた言葉ですね. せっかく食後に膵臓がインスリンを絞り出してくれているのに,体内の筋肉などの細胞がそれを受けとって 血糖を吸収してくれない.これが『インスリン抵...
新型コロナ

新型コロナの抗体[2完] コロナの記憶

新型コロナに感染した人が幸いにも回復した場合,その人の血液中からは コロナの抗体が検出されます. 免疫システムが作動したわけです.そしてその時作られた抗体の量は,感染していた時の症状の重さに比例していることが確認されています. この...
新型コロナ

新型コロナの抗体[1] 保有量と持続期間

新型コロナ抗体保有率 日本で,新型コロナの抗体をどれくらいの人が保持しているのかという調査結果が発表されています. 新型コロナ 抗体保有の割合 5都府県すべてで1%下回る 2021年2月5日 NHK 厚労省が,昨年去年1...
新型コロナ

コロナ禍だからできたこと

閑話休題です. 視点を変えて,『このコロナ禍がなかったら,こんなことできなかったよな』という話です. 書類の整理が一気に進んだ (C) tomorrowさん 何十年にもわたって集めてきた楽譜,そして糖尿病になってか...
学会

【速報】第64回 日本糖尿病学会は全面WEB開催

第64回 日本糖尿病学会 別館ブログでも こう予想していましたが, 残念ながら 予想が当たってしまいました. 5月に金沢での開催を予定していた第64回 日本糖尿病学会 年次学術集会は,全面的にWEB開催となりまし...
病理

【続】[2型糖尿病]は存在しない[11完] 違う病気を同じ名前で呼ぶ弊害

前回記事では BMIが31以上という高度肥満の人が,2週間の肥満治療(=超低カロリー食+運動療法)で,体重が 3%減っただけなのに,糖負荷試験で『糖尿病型』から『境界型』に改善しました.しかも血糖値が下がったにもかかわら...
病理

【続】[2型糖尿病]は存在しない[10] 簡単に治る『単純肥満型糖尿病』

簡単に『治る』単純肥満型糖尿病 昨年の第63回 日本糖尿病学会でこういう症例が報告されています. 短期間の減量により耐糖能の改善が糖負荷試験で示された一例第63回 日本糖尿病学会年次学術集会2P-57-4 50代後半の女...
病理

【続】[2型糖尿病]は存在しない[9] 誰も気づかなかったのか

【以下の記載は,Wagner論文の内容紹介ではなく,しらねのぞるば個人の推論(=暴論)ですので,そのつもりでお読みください】 危険なSIRD 糖尿病予備軍の段階では,たしかに多少血糖値は高いものの,HbA1cもそれほど悪くない...
病理

【続】[2型糖尿病]は存在しない[8] SIRDは糖尿病ではない?

Ahlqvist博士が提案した 『2型糖尿病には4つのクラスター(=異なる4つの病気)が存在する』という説では,比較的軽度のもの(MARD,MOD)と 短期間に重症化しやすいもの(SIDD,SIRD)とに二分されます. SIDDに...
病理

【続】[2型糖尿病]は存在しない[7] 糖尿病発症に至るまで/発症後

糖尿病予備軍の段階で 既にクラスターに分かれているのであれば,もしもその人達が糖尿病を発症した場合に,Ahlqvist分類のどのクラスターに対応するのかどうかは,気になるところです. その対応が Wagner論文のSupplemen...
病理

【続】[2型糖尿病]は存在しない[6] ドイツと英国の予備軍クラスター

糖尿病の予備軍(=糖尿病リスクの高い人)の段階でも,既に複数のクラスターに分かれているのかどうかを調べた結果が,ドイツのWagner論文として報告されています. 今月のNatureに掲載された最新の論文です. 2型糖尿病 高リスク者...
病理

【続】[2型糖尿病]は存在しない[5] 先生のいない教室

Data-Driven Cluster分析とは この記事で 荒っぽく説明しましたように; Data-Driven Cluster分析とは, すべてのData同志の相互距離の合計が最小になるようにグループ分け...
病理

【続】[2型糖尿病]は存在しない[4] 危険な第6クラスター

「2型糖尿病」と呼ばれているものは,実はそれぞれがまったく異なる4つの病気をひとからげにしているだけである,というAhlqvist博士の新説は,欧米の糖尿病医学界に広がりつつあります. 予備軍の段階ですでに違うのでは Ahlq...
病理

【続】[2型糖尿病]は存在しない[3] 予備軍なら 皆 同じというわけではない

スウェーデンのAhlqvist博士は,従来 2型糖尿病と診断されている人でも,実は4種類(クラスター)の別の病気が含まれていることを明らかにしました. では,このクラスターは,どの時点で見分けられるのでしょうか? 糖尿病になってから...