その他

[別館記事更新] 3つの仮説-3

私の学生時代には,口角泡を飛ばして やたら青臭い哲学論議が流行っていました.ヘーゲル,カントなどの哲学書を読んでいない奴はインテリではない,一段 程度の低い人間であるとみなす風潮があったのです.私はそういう議論には辟易して逃げ回っていました...
病理

糖尿病の精密数理モデル[3]

グローバル監査法人であるPWC(PriceWaterhouseCoopers LLP)が 発表した『2型糖尿病の発症をコンピュータで予測する』文献の内容です.Sarkar 2018この予測プログラムは膨大なシミュレーションです. つまり 全...
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[別館記事更新] 3つの仮説-2

地震と火山活動は,地球の表面にあるプレート同士の衝突によって起こると説明されています(プレートテクトニクス説).しかし,プレートはたかだか厚さ数十kmにすぎず,ミカンでいえば『皮』くらいのものです.これに対して,地下3000kmより深いとこ...
病理

糖尿病の精密数理モデル[2]

前回記事は,糖尿病の状態をコンピュータによるシュミレーションで解析するという内容でした.このような試みは HOMA を初めとして いくつか行われているのですが,いずれも簡略化したモデルなので,計算結果が出せたとしても どの程度の実用性がある...
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[別館記事更新] 3つの仮説-1補足

能登半島地震は,被害の実態が明らかになるにつれ,阪神・淡路大震災を上回る巨大地震であったと認識されつつあります.しかし,この地震をひきおこした巨大なエネルギーがどこから来たのか,まだ地震専門家による明確な解説は出ていないようです.ご興味のあ...
病理

糖尿病の精密数理モデル[1]

なんだかよくわからないタイトルですね.冬休みの宿題にウンウンうなって読み解いた文献のご紹介です.(C) なゆみ さんそのきっかけは,ケアネットのこの記事でした.京都医療センター(旧 国立 京都病院)の坂根先生のグループの発表です.『糖尿病の...
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[別館記事更新] 3つの仮説-1

定説と仮説とは,単に支持する人が多いか少ないかというだけの違いです.したがって,定説があっさりと捨てられたり,仮説が定説になったりするのは珍しくありません. 少なくとも科学の世界では.ご興味のある方はご覧ください.
学会

2024年

本年 最初の投稿です.おめでとうございますとは,とても言えない年明けですね.それにしてもなんという正月なんだ.元旦の地震は関東地方でもかなり揺れました. 非常に長くゆっくりとした揺れなので,遠いとは思いましたが,まさか能登半島だったとは.被...
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[本館・別館 共通] 今年の一字

この投稿をもって 本年の最終記事とします. 山が音をたてて崩れること国内外に とんでもないことが相次いだ一年だったので,この漢字を選びました.品質では世界最高と思われていた日本の自動車で いいかげんな検査が行われていたり,公明正大に処理され...
学会

闇の学会

闇鍋今はあまり流行らないですが,ぞるばの学生時代には『闇鍋』 というものがありました.誰かの部屋に集まって,それぞれ持ち寄った材料で鍋料理を作り,みんなで食べるというものです.しかし 鍋にぶち込まれるものは,およそ鍋料理の食材としては考えら...
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[別館記事更新] なぜ新聞は読まれなくなったのか

かつては 新聞とは『信頼できる情報』と同義でした. 当時は『報道人の矜持』という言葉もありました.しかし,誤報を誤報であったと知った後に訂正しないのであれば,それはフェイク情報を垂れ流したのと同じです.『報道人の矜持』はどこかへ行ってしまっ...
病理

DPP-4阻害薬は『弱い』薬なのか_8【完】

ここまでの話のまとめです.SU剤を服用していた人が 同時にDPP-4阻害薬を同時に服用すると,重篤な低血糖を起こすことがあるという症例報告から,SU剤がどのように働いているのかという話に脱線したように思われるかもしれません.しかし,実はこの...
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[別館記事更新] 読まれなくなった新聞

新聞離れが進んでいます. 更に 新聞購読料の相次ぐ値上げが 拍車をかけるでしょう.ご興味のある方はご覧ください.
病理

DPP-4阻害薬は『弱い』薬なのか_7

そもそもSU剤ってそもそもSU剤は,どうやって膵臓からインスリンを『絞り出して』いるのでしょうか?血糖値が高くなると 膵臓β細胞からインスリンが分泌される仕組みは,教科書では下図のように説明されています. 血糖値が高くなると,ブドウ糖はグル...
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[別館記事更新] ビジネスホテル

私が会社勤めの頃,土日も含め ほとんど毎日出張という一時期がありました.そうなると 泊る所は 出張者宿泊に特化したビジネスホテルが安くて便利でした.ご興味のある方はご覧ください.
病理

DPP-4阻害薬は『弱い』薬なのか_6

重篤低血糖SU剤を服用していた患者にDPP-4阻害剤を追加投与したら,低血糖,それも長時間意識を失うほどの重篤な低血糖に至る事例が複数件 発生しました(詳細は前回記事). 幸いにも死者は出ませんでしたが,そうなっていてもおかしくないほどの危...
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[別館記事更新] 第75回 正倉院展

今年の秋旅行は古墳巡りでしたが,ゴールの奈良に到着して,最後に正倉院展で締めくくりました.ご興味のある方はご覧ください.
病理

DPP-4阻害薬は『弱い』薬なのか_5

2009年12月にDPP-4阻害薬が発売されてからまだ半年も経過しない内に,衝撃が走りました.DPP-4阻害薬の服用を開始した人に低血糖が頻発したのです.もちろん新薬でなくとも糖尿病患者が低血糖を起こすことは 珍しいことではありません.イン...
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[別館記事更新] 古墳巡りの旅-7[完] 日向から畿内へ

ノアの大洪水・箱舟や,神武東征などの古代神話は すべて後世の創作だと言われます. それはそうなのでしょうが,そういった神話を作り上げる基になった,なんらかの伝承を反映しているのだと思います.ご興味のある方はご覧ください.
病理

DPP-4阻害薬は『弱い』薬なのか_4

2009年12月に DPP-4阻害薬が日本でも発売されました.DPP-4阻害薬は,食事により直ちに消化管から分泌されるインクレチンの効果を増強して,血糖値が高くなった時だけインスリン分泌を促進するこれは日本人の糖尿病に多いインスリン分泌不全...