万葉歌人 柿本人麻呂の歌は,1300年の時を隔てていても 現代日本人の胸を打つものが多いです.
妻死りし後に 泣血ち哀慟みて 作れる歌
つまみまかりしのちに いさちかなしみて つくれるうた
亡くなった妻の面影と声を求めて 軽の市をおろおろとさまよい歩き詠んだ歌です.句の最後は悲痛です.
道行く人も 一人だに 似てし行かねば すべをなみ 妹が名喚びて 袖そ振りつる
みちいくひとも ひとりだに にてしいかねば すべをなみ いもがなよびて そでそふりつる
『靡け この雲』
柿本人麻呂の『石見相聞歌』という長歌があります. 石見の海 角の浦廻を 浦なしと 人こそ見らめ 潟なしと いわみのみ つののうらみを うらなしと ひとこそみ…
ご興味のある方はご覧ください.
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