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【続】肝機能指標と糖尿病[12] 結局 警戒ラインはどこに

(C) 胡麻油 さん ここまでの文献探索で,久山町研究でも,南原市研究でも,中国人のデータからでも, ALTが正常範囲内であっても,高くなるほど糖尿病発症リスクは高まるGGTは,カットオフ値(境界値)がはっきりしないが,やはり...
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【続】肝機能指標と糖尿病[11] 中国人の場合

久山町研究の結果を受けて,各国でも 肝機能指標と糖尿病発症率との関係を調べる研究が多数おこなわれました. 前回までの韓国/南原研究もその一つでした.更に欧米の同様の文献も多数ありますが,ここでは 同じアジアの中国人のデータを紹介します. ...
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【続】肝機能指標と糖尿病[10] 女性の場合は

韓国の 南原市研究から,肝機能指標(ALT,AST,GGT)の高低と,約4年間の追跡期間中糖尿病発症率との関連を調べた結果です. ここまでの記事(,,)で,男性の場合では,ALTの高値のみが糖尿病発症に関連していることがわかりました...
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【続】肝機能指標と糖尿病[9] ALTとASTでは

韓国 南原市の健康診断データ追跡から,『GGTが高いほど糖尿病発症率が高い』のは,GGTが独立に発症因子となっているのではなくて,他の因子の結果としてGGTが高くなっているだけ ということがロジスティック回帰分析 (logistic re...
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【続】肝機能指標と糖尿病[8] 関係者多数

韓国で健康診断データが揃っている 6,926人(男性2,603人;女性4,323人)を約4年間追跡したところ,そのうち 548人(男性 235人;女性 313人)が糖尿病を発症しました.男性のGGTと糖尿病発症率との関係は 下の通りで; ...
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【続】肝機能指標と糖尿病[7]南原研究

肝機能指標が,血糖値指標(空腹時血糖値や HbA1cなど)や肥満の程度などとはまったく独立に 糖尿病発症の予測因子になりうる という報告には,世界の糖尿病学者が大いに注目しました.しかし,久山町研究では 対象患者の総数が1,800人余り...
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【続】肝機能指標と糖尿病[6]統計検出力

肝機能が正常値範囲内であっても,高めの場合には糖尿病発症リスクが高い この久山町研究の結果は 衝撃的でした. たしかに肝機能指標の正常値は,肝炎や脂肪肝などのデータから定められたものであって,糖尿病との関連で決定したものではあ...
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【続】肝機能指標と糖尿病[5]肝機能の警戒ラインはいくつから

久山町の 40~79歳の住民で,糖尿病ではない人を平均9年間追跡して,この期間に糖尿病が発症した人と発症しなかった人との間には どれくらい肝機能指標に違いがあるのかを調べた研究です. OBESITY Vol.15 No.7 July...
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【続】肝機能指標と糖尿病[4]肝機能が正常値でも

久山町研究で,糖尿病ではない 1,804人(男性 719人;女性 1085人)を平均9年間 追跡したところ,その内 135人が糖尿病になりました. 肝機能指標の四分位 そこで,研究開始時点に測定しておいた 肝機能指標と,糖尿病...
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【続】肝機能指標と糖尿病[3]肝機能は糖尿病を予測するか

久山町研究 久山町は福岡市の東に隣接する 人口8,000人ほどの農村です.小さな町ですが,年齢別人口構成がほぼ日本全国のそれと一致していることから,『日本の縮図』でもあります.そして九州大学が1961年以来 この町で継続している疫学...
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【続】肝機能指標と糖尿病[2] 久山町研究から

健康診断や通院時の採血検査で,血糖値と同時に必ず測定される 肝機能指標(AST, ALT, GGT)は,それ自体が独立に,糖尿病の重症度を推測できる指標であることは知られています. なぜなら 肥満型糖尿病では,脂肪肝がインスリン抵抗...
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【続】肝機能指標と糖尿病[1] 肝臓からもみえてくる

(C) 上田 ひろこ さん 自分が糖尿病だと,どうしても 血糖値やHbA1cの数値だけに気を取られてしまいます. 定期通院している方なら,その都度 血糖値・HbA1cは検査してもらえますから,その数値を過去の結果と照らし合わ...
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糖尿病と遺伝[9完] そもそも論に戻って

2003年頃から,ヒトの遺伝子解析技術が飛躍的に向上したことにより,『糖尿病有病者と正常者の遺伝子を比較すれば,糖尿病の原因遺伝子が見つかるはずだ』という考えの元に,精力的に探索が進められました. 当初は『生まれた子供の遺伝子を調べるだけ...
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糖尿病と遺伝[8] 遺伝子だけでは決まらない

ヒトの全遺伝情報解析により,わりと早く解明されるであろうという期待を裏切って,『糖尿病はどこまで遺伝に左右されるのか』という問題は,『遺伝学者の悪夢』として悩ませ続けています. どれほど詳細に『糖尿病に関連する遺伝子』を調べても,そ...
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糖尿病と遺伝[7] 本命は未踏領域に?

ありふれた遺伝子変異 ヒトのゲノム全解析が進むにつれて,多数の『糖尿病に関連する遺伝子』が発見されてきたのに,それらをすべて合わせても 実際の糖尿病の遺伝率=30%の内,10%程度しか説明できない.これは 古典的遺伝学者だけでなく,...
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糖尿病と遺伝[6] 失われた遺伝率

計算が合わない 技術の進歩により,一人の人のすべての遺伝情報を余すことなく全解析することが,安価に しかも 短時間で行えるようになって,『糖尿病に関連する遺伝子』の発見が続々と報告されるようになりました. しかし,それらの遺伝...
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糖尿病と遺伝[5] 遺伝の力

かつて糖尿病は,形質遺伝を研究してきた学者にとっては悩みの種でした. 古典的なメンデルの法則に基づき,『糖尿病の原因となる遺伝子』の存在を仮定して,どれほど多数の家系を詳細に調査しても,実際の糖尿病有病者の発生を説明できないのです....
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糖尿病と遺伝[4] どうしてそうなるのか

どうしてそうなるのか 現在発見されている『2型糖尿病に関連する遺伝子』は300~400もあるというのが前回記事でした.ヒトの遺伝子データベースで糖尿病関係のリストを見ると; Gene-Database(C) NCBI こ...
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糖尿病と遺伝[3] 答えはすぐに出せる…はず

答えはすぐに出せる ヒトのDNA全配列が解析され,しかも それが短時間で安価に行えるようになると,世界の糖尿病医学者は色めき立ちました. 正常な人,そして糖尿病の人のDNAを片っ端から全解析して,『一致しない部分』を探し出せば...
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糖尿病と遺伝[2] 家系図からコンピュータに

遺伝とは メンデルの法則によって,親から子に形質を伝える遺伝子というものが存在しているらしいことは古くからわかっていました. ただし そのメカニズムは不明でした.一人一人の遺伝子を詳細に解析できるようになったのはつい最近のことであり...