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グルコキナーゼ活性化薬[8完] 今後の予測

グルコキナーゼは監視塔 グルコキナーゼとは,主に肝臓と膵臓に発現する酵素です.人体が高血糖状態の時,肝臓においては糖を素早く取り込んでどんどんグリコーゲンに変換していきます.そして膵臓ではβ細胞からのインスリン分泌を促進します.結果...
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[別館記事更新] あるとうれしい不整脈[2] ない場合は?

心電図上の脈拍間隔の変動(CV R-R)は 呼吸に対応した変動であり,まったく正常なものです. では,CV R-Rが著しく小さい,又は まったく見られない場合はどうなのでしょうか? 糖尿病患者で CV R-Rが小さいことは,実...
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グルコキナーゼ活性化薬[7] 最新情報

メルクがグルコキナーゼ活性化薬 MK-0941 を開発していた頃,ほぼ同時期にロシュ(Roche) もやはりグルコキナーゼ活性化薬 RO4389620を開発していました. この薬は,開発コード名RO4389620だけでなく,...
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[別館記事更新] あるとうれしい不整脈

この記事の続きです. 糖尿病による神経障害には,自覚症状のあるものだけでなく,まったく自覚症状のないものもあります.それがCV R-Rと呼ばれるある種の『不整脈』です. ただしこの場合は,糖尿病によって不整脈が発生するのでは...
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グルコキナーゼ活性化薬[6] バランスがとれた

グルコキナーゼが血糖コントロールの重要な『センサー』であることが見出されて以来,その活性を高めれば新規な糖尿病治療薬となり得る期待が高まりました. 実際 初期には 動物細胞実験などから,下記のような簡単な構造の低分子化合物がグルコキナーゼ...
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グルコキナーゼ活性化薬[5] う, 休めない

前回記事では,グルコキナーゼ活性化薬 MK-0941がなぜうまくいかなかったのかについて,2つの『疑問』をとりあげましたが; (1)なぜ 本来のグルコキナーゼは『低血糖ではグルコースを取り込まず』,『高血糖になった時だけすばやくグル...
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グルコキナーゼ活性化薬[4] 低血糖の時は寝ています

短期間の投与では すばらしい血糖値低下効果を示した グルコキナーゼ活性化薬 MK0941 は,投与期間が長引くにつれて次第に効果が薄れてしまいました. その原因は,あまりにもグルコキナーゼの活性を高めてしまったために,肝臓の処理能力...
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グルコキナーゼ活性化薬[3]グルコース恒常性

前回記事の通り,投与開始直後には まるでインスリンかと思うほどの強力な血糖値低下を示したグルコキナーゼ活性化薬 MK-0941は,投与量が多いほど,また投与期間が長くなるほど,その効果は減少し,ついには 無投薬の状態とほとんど変わらないほ...
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グルコキナーゼ活性化薬[2]

第2相試験 前回記事 の通り,メルクが開発したグルコキナーゼ活性化薬 MK-0941の効果は目覚ましいものでした.その後も 数々の動物実験など,そして健常者を対象とした 第1相試験でもすばらしい血糖値低下効果を示しました. そ...
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グルコキナーゼ活性化薬[1]

グルコキナーゼ活性化薬とは インスリン分泌能力は十分あるのに,血糖値が上がってもインスリンが分泌されない.血糖値が上がり もはやグルカゴンの出番はないはずなのに,依然としてグルカゴンがバンバン出る. この不可解な現象は,単に膵...
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グルコキナーゼ[6] 糖尿病ではどうなるのか

グルコキナーゼは,血糖値を一定に保つためのセンサーの役割を果たしているグルコキナーゼの活性が低下すると 血糖値が高くなっても感知できなくなる これがここまでの話でした.では糖尿病とグルコキナーゼとの関係はどうなのでしょうか. グルコ...
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グルコキナーゼ[5] 速度計の目盛りがズレたら

このシリーズ冒頭の記事で,車の速度計が壊れていたため,スピード違反に気づかなかった例をあげました.そして,前回記事で,グルコキナーゼは,血糖値が今どれくらい高いのか/低いのかを示す『速度計』の役割を果たしていることを述べました. ...
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[別館記事更新] 糖尿病性神経根症

神経根症 (C) Johns Hopkins Medicine 糖尿病性筋萎縮症 は,筋肉の萎縮・疼痛という症状がみられますが,これは筋肉自体に原因があるのではなく,脊椎から出た太い神経が 糖尿病によって 根本から障害された結果とし...
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グルコキナーゼ[4] ヘキソキナーゼのファミリーです

前回記事まではこうでした. 血液で運ばれてきたグルコースは,細胞内で まずヘキソキナーゼという酵素によりリン酸化されて 扱いやすい形にする.ヘキソキナーゼには4種類あり,その一つがグルコキナーゼである. すべてのヘキソキナーゼ...
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[別館記事更新] 糖尿病性筋萎縮症 【追補】

糖尿病専門医を目指す医師のための教科書である『糖尿病専門医研修ガイドブック』には,こう記されています. 本症(=糖尿病性筋萎縮症)は,ミオパチー(=筋肉疾患)ではなく,腰仙部神経根・神経叢障害であり,DLRPNという呼称が用いられる...
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グルコキナーゼ[3] 解糖系とヘキソキナーゼ

解糖系 グルコースをエネルギーとして利用するには,細胞質内部だけで行える『解糖系』と,解糖系の産物であるピルビン酸を更にミトコンドリアの『クエン酸回路(TCA)』で燃焼させる経路とがあります. グルコース 1モルを完全...
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グルコキナーゼ[2]

キナーゼと聞くと グルコキナーゼは 『グルコ』+ 『キナーゼ』です.キナーゼというからには 酵素の仲間なのでしょうね. 話がそれますが,この『キナーゼ』という言葉を聞くと,すぐに 『ナットウキナーゼ』を思い出して 背筋が寒くな...
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グルコキナーゼ[1]

朝寝坊! 時計を見てビックリ! しかし 急げば遅刻にはならないと いつもの道を車で走る.この道路は 制限速度 60km/hだが,少し 飛ばし過ぎかな? と思い 速度計に目をやると; (C) 旅人0715 さん な...
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[別館記事更新] eGFR[続] すばらしすぎる値

eGFR は,血中クレアチニン値から腎機能を簡易に評価するものです.この値が低いと腎症が疑われます. では,eGFRは高ければ高いほどいいのでしょうか? 高齢者(65歳以上)の場合は 必ずしもそうだとは限りません.ネットには ...
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[別館記事更新] eGFR

腎機能を評価するeGFRは,健康診断などでも検査結果が示されます.しかし,この指標は 先頭にe(=Estimated;推定)がついていることからわかるように,あくまでも推定指標であり真のGFRの確定値ではありません.クレアチニンが正常値付...